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宝の持ち腐れだったわ「暁のローマ」宝塚月組/演出木村信司 

本日宝塚月組公演に行ってまいりました。
コアなファンってわけじゃないんですが年に三回か四回くらい宝塚には行っております。



今回は今までの中で一番ひどい脚本演出でした。もう、金返せー馬鹿!って感じ。後半のレビュー(歌とダンス)はすばらしかったんだけど。

今回は古代ローマを舞台にしたロックオペラで
カエサルの暗殺をめぐるブルータスの苦悩を描いた作品でした。

カエサルのまるでギリシャ彫刻?みたいな轟悠さんやら月組TOPの瀬奈さんはじめ皆さん歌は上手い(月組は特に歌が上手い人が多いよね)演技はできる、ほんとスターぞろいよねえって感じだったんですが。


ひたすら話がひどかった…orz


カエサルが民主義のローマの中、戦争に勝ち国を富ませていくにつれ次第に英雄視されていってしまい、王と目されていく。そのことに危惧を抱いたブルータスがローマのためを思って彼を愛しながらも殺し、しかし自身も民衆の怒りを受けて滅びてしまう…とこういうあらすじなんだけど。

キャラの造詣がひたすら薄いように感じました。乱暴な言い方をしたら誰が何役やっても一緒の芝居になっちゃうんじゃない?っていう感じ。
カエサルが結局王になりたいのかどうか不明だし、ブルータスはカエサルを尊敬していたって言う割には絡みが全く無し、ただ歌ってるだけ。
その薄い関係性しか見ていない観客には「ブルータスのような高潔な人物になら殺されても仕方ない」とカエサルほどの人物が人生を諦める理由が不明。

しかも轟悠ほどの名優を使っておきながら彼女は今回ただ美女相手に微笑んで存在感示して両手を広げる以外の何も出来ないんです。かっこよかったけどかっこよかったけど…
群集は歌詞の稚拙な歌(しかもロックとは程遠い歌を)繰り返すだけだし、
ヒロイン演じるブルータスの妻は妻でカエサルに父親を殺されたという伏線があるにも関わらずなんの意味も無いし(父親を殺された恨みをブルータスに晴らしてもらうために夫を唆すとかいう動きがあればともかく、なんの動きも無く愛のためにローマを滅ぼしなさい~とか進めた上で自分は狂ってるし。行動に一貫性が無い)すべての伏線がそんな感じ。ばらまいただけで回収されていません。面白く出来る要素はあるだろうに努力を怠ってないか?と…

はっきり言えば本当に脚本が駄目駄目でした。

何もかもが中途半端!
超高級食材をそろえたのに百円ショップのソースで調理されて出されちゃって悲しい。
そんな気分。



前から思っていたけど数ある劇団のうちでも宝塚の脚本の不味さは屈指ですよね。がっかりしたのは今回だけじゃない。けど今回は本当にひどかった。ファンはスター目当てに来るからそんなに力いれなくたって興行は成り立つでしょうが。内部でもうちょっとコンペとかプレゼントかチェックとかどうにかしたほうがいいと思いました。

曲も曲でどこがロックか不明。ついでに言えばオペラでしたほうが絶対良かったよコレ…banner_02.gif
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100の質問 

五條瑛作品が面白いので100の質問に答えてみました。

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大絵巻展 

京都国立博物館で催されている展覧会に行ってまいりました。
会社の同期と昼から待ち合わせ、二時間の予定で行ったのですが全く足りなかった…!

主な展示物としては紫式部日記、源氏物語絵巻、信貴山縁起、鳥獣戯画…。
感想としては…

もうね、素晴らしかった!

個人的に観たいみたいと思っていた餓鬼草紙や病草紙、地獄絵巻も観られて大変満足。いかに地獄が恐ろしいか、餓鬼が醜いかをこれでもか、と描いているのですが九百年近くも昔の人間がこんなにも確りとした宗教観を持っていたことに唖然。(まあ、何千年も昔からある中国やらインドギリシアと比べたらいかんのでしょうが)
地獄草紙では罪を犯した人間がその罪科に応じてさまざまな地獄に落とされています。すりつぶされたり虫に体を食い荒らされたり。興奮した。怖いよー
また、病草紙の中では病気の人間をコレでもか、と嘲笑っていて、なんかすごいなあと思いました。今なら発禁。
人の欠点や不幸をを面白おかしく、ありのままに笑うというのはとても自然で残酷ですね。人間らしいなあと思った。

あと、病草紙で驚いたのが二形(男性と女性両方の性を持つ人)の描写があったこと。
占い師の態度が女らしくて不審に思った男が寝ている占い師の局部をはぐると(本当に嬉しそうな顔してるんだこの男が)男性器と女性器があった。という絵。
この時代から存在していたということ、またそういった体質の人間が占い師と言う職業であること…が興味深かったです。おのずとそういった職に就かざるをえないんでしょうし、また占い師って性のお相手もしていた感がある。後ろ暗い意味で重宝されていたのかなあと……なんか今いい加減なこと言っちゃってる気が大いにするw…うん、どうなんだろう、調べたいなあ。

源氏物語絵巻や紫式部日記はまあ、絵巻だなあと(失礼です)思いましたが信貴山絵巻は、明らかに異質。
古美術にも二種類あって運よく残ってしまって今展示されているものと、残るべくして残ったものとあると思うのですが、信貴山は後者。
残るべくして残った天才の筆。
もう、すごかった。
絵もすごいけれどなんといってもその構成がすごい。普通絵巻は右から左に流れるんですが、唐突に左から式神が登場し、展開されるんですよ。ぎょっとします。また別の絵では大仏の前に同じ人物が四人居て、四段階を一つの場面で描いてしまっているわけですが、時の流れをそれでおさめるとともに、時に左右されない大仏様の偉大さもあらわしてしまおうという心憎い演出…同行の友人が美術に造詣が深い人で詳しい説明を聞くことが出来、更に感動しました。
空間と時間を越えてしまっているんですね。
他の絵巻もそうだけど同じ画面なのに違和感無く時間が流れていている描写…絵巻物って偉大だな、と。
やはり知ってから行くほうが楽しいなあ。
画期的。
こんなに色んな技法があふれた現在ですらはっとする技法ですからきっと昔の人は驚愕だったでしょうねえ。
ほんと、すごかった。いいもんみました…。

日本人が漫画描くのが上手いのが何故か分かった気がしました。遺伝だわ。

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井上靖「敦煌」 

井上靖の敦煌をやっとこさよみました。

試験に失敗した挙人趙行徳は、西夏文字と出会い、その文字を解読するために後の敦煌と呼ばれる土地へ出向きます。
主人公行徳がかの地で出会った者それはのは美しい女と無骨な武人、そして滅び行く華人。
そして彼が死してなお、永遠にそこにあるであろう、文化というものでした。
せまりくる戦闘を前にして彼が一計を案じ、後の世に残したもの…それが敦煌出土のさまざまな仏教関連品なわけですが、遠い異国(といってもいいでしょう)土地にあってもなおあつく信教した当時に人々の思いの深さには頭が下がりますね。
他に縋るものが無かったからと言えばそうなんでしょうが。ある意味純粋ではなく業みたいなものなんかな。
時代が今こんなにも便利になってしまって、見えないものがない世の中ですが…そんな時代だからこそ信じられるものもあったのかもしれません。

ツタンカーメンの墳墓を発掘したハワードカーターは彼の棺の上におそらく彼と近しいものが捧げたであろう花輪を発見し、残念ながらその花輪は数千年ぶりの外気に耐えられず崩れ落ちてしまったのですが
「私が見たどの出土品よりもその花は美しかった」と述べています。
井上先生もそんな気分だったんじゃないでしょうか。
きっと土の下に眠る古代を発掘したい人って物がどうこうよりもそこにある人の感情が今と変わりないことを確認して安心したいんじゃないのかなあ…。

NHKのシルクロードがもっかい観たくなりました。
行徳のストイックさがいいよねえ。

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